こんにちは。最近、Bambu Lab A1という3Dプリンターを買ったのですが、その際になるべく安く済ませたいと思い、マルチカラー印刷ができるAMS Liteが付属しているComboではなく、単体を購入しました。
ですが、購入してからしばらく経ち、
「やっぱりマルチカラーで印刷したい!」
「サポート材に水溶性フィラメントを使用したい!」
と思うようになり、公式サイトでAMS Liteの値段を調べてみたら、
45,800円(税込)
た、高い、、
これが、コンボを購入していたら、
88,800(Combo)-58,800(単体)=30,000円となり、
15,800円ほどお得にAMS Liteが手に入ったわけであります。。(A1 miniも同様)
自分が最初にコンボを購入していなかったとはいえ、なんか損した気分で(実際に損してる)悔しいですよね、、
ただ人間というものは、実際に使ってみたりや時間の経過など、様々な要因で考えが変わるものです。
「なんとかしてこの損を少なく3Dプリンターライフを楽しみたい!」
そんな思いから、海外を含めネットでくまなく情報を探していたら様々な解決法を見つけたので、共有します。特に最後には3万円ちょっとでAMS Liteを導入できる方法を載せているので、見てみてください!
マルチカラー印刷の方法
本題のAMS Liteを安く手に入れる(自作する)方法の前に、AMS Liteなしでのマルチカラー印刷のやり方を見てみましょう。(これでAMS Liteのありがたみをより痛感するはず。。)
スライスソフトで一時停止設定
製品の公式スライスソフトであるBambu Studioの一時停止機能を使って、色を変えたいレイヤーで一時停止をして、 フィラメントを切り替えてから印刷を再開するという方法です。
しかしこの方法では、色を取り替える手間はもちろんかかりますし、何よりレイヤーごとしか色を変えられないという難点があります。「ネームプレートの名前だけ色をつけたい!」のような単純な造形物なら現実的ですが、複雑な形状には不向きです。
手動で切り替える
A1やA1 miniにはデフォルトで4つのフィラメントが挿入できる機構が備わっているので、実はAMS Liteなしでもマルチカラー印刷はできるようです(検証していないので確実ではありませんが、、)。
しかし、色の切り替え作業を手動でやるとなると相当の労力がかかります。
例えば、あるレイヤーに3色あるとします。そしてその上にも9レイヤーほど同じ3色があるとすると、3(色数)×10(レイヤー数分)=30回も色の切り替えを手動でずっと見張りながら行う必要があるのです。。(現状3Dプリンターはレイヤーごとに(一層ずつ)印刷するため)
試しに実際の3Dモデルで検証してみます。
例えばこのカービィーのモデルをスライスしてみると、
白目のレイヤーが3色ありますが、この部分だけでも25層もレイヤーがあります。ということは25×3=75回、、白目の層だけでも75回もフィラメントを交換する必要があるんです、、いくらマルチカラーでやりたいとはいえ、途方に暮れますよね、、
そして、Bambu Studioでは全体的なフィラメントの交換回数が見れるのですが、
真ん中の方に222回と書いてあります。
8時間以上見張りながら222回もフィラメントを手動で交換するなんてとても現実的じゃないですね。。
コンボを購入して本体は売る
冒頭にも書いた通り、AMS Liteを単体で買うよりコンボを買った方がお得に入手できるので、コンボを買い、もはや付属品である3Dプリンターは、未使用品としてフリマサイトなどで販売してしまおうという算段です。
しかし、公式サイトより高く売れる可能性は低く、また、3Dプリンターは重量物なので送料も嵩みます。そして個人間取引はトラブルが起こらないともいえません。そもそも絶対に売れる保証はありません、、
コンボを買うという方法は、「もう一台家にあってもいいかな」という人には現実的と言えるでしょう。
【おすすめ!】部品を購入してAMS Liteを作る
これが一番おすすめで、自分もこの方法で損も1,220円と、最小限に抑えられました。
Bambu Labの公式サイトには、3Dプリンター本体はもちろん、部品も販売しています。これは、消費者が自身で修理できるようにパーツを入手しやすくするという目的が主なのですが、これをうまく活用して「AMS Liteの部品だけ購入して、筐体は3Dプリンターで出力して組み立てればAMS Liteが作れるんじゃない?」と思いついたわけです。
そして自分が思いつくってことは、、と海外のサイトを見まくると、筐体の3Dデータが見つかりました!
しかもコンパクトになって公式のより使い勝手良さそう!
いや〜、最近になって英語でも検索するようになったけど、世界は広くて情報はたくさんあると実感したよ、、
そんなことは置いといて、この方法でAMS Liteを構築するための手順を見ていきましょう。
必要な部品
まず、AMS Liteを格安で自作するには、Bambu Labの公式サイトで以下の部品を購入する必要があります。
- メインボード – AMS lite (8,800円)
- AMS lite フィーダー ユニット(左用、1と2スロット) (11,500円)
- AMS lite フィーダー ユニット(右用、3と4スロット) (11,500円)
- AMS lite 4ピン ケーブル (1,320円)
フィーダーユニットは左右で区別されているので、ご注意を!また、純正以外の4ピンケーブルは反応しませんので、必ず純正品を使用してください。
この時点で総額33,220円と、コンボの30,000円よりは損してますが、AMS Liteを購入するよりは得してます。
そして、Bambu Labはメルマガ登録でもらえる2,000円引きクーポンがあるのでそれを適用して、最終的には1,220円のマイナスで抑えることができました!
A1 miniの筐体モデルや、A1を購入した際に余ったネジが無い場合は、筐体を組み立てる際に必要になりますので、以下のどちらかを必要に応じて購入しましょう。
おすすめ筐体モデル
部品を購入したら、3DプリンターでAMS Liteの箱となる筐体を作っていきましょう。以下のリンクから3Dモデルをダウンロードしてプリントしたら、あとは部品を組み込むだけです!
A1/A1 mini兼用モデル
こちらは壁掛けや直置きはもちろん、A1ならトップマウントにもできる部品もあります。
A1専用トップマウントモデル
こちらはトップマウントに特化したA1専用のコンパクトモデルです。スタイリッシュでカッコいいですね!
A1 mini専用トップマウントモデル
A1 mini専用のトップマウントモデルです。Z軸の上部に配置することで、シンプルかつスタイリッシュに決まっています!見た目の面でも純正より優位ではないでしょうか?
組み立ての際の注意点
組み立てる際に、端子を差し込む場面があるのですが、差し込む位置と方向は間違えないようにしましょう。
そして組み立てる上でネジが必要になりますが、部品にネジが付属しているのと、本体を購入した時に付属した余ったネジを使えるので、追加で買う必要がなく経済的です!
デメリット
しかし、この方法にもデメリットがないわけではありません。以下に考えられるデメリットを挙げてみます。
純正フィラメントの認識機能(RFID 機能)がない
上に上げた部品はAMS Liteを構成するために必要最低限の部品で、なくても動作する部品は省いています。その中に、Bambu Lab公式のフィラメントを自動認識し、識別するRFID機能があります。これは、本来のAMS Liteには識別するためのコイルを内蔵していますが、純正のフィラメントは使用する予定がなく、この部品がなくても動作するという海外の方の記述を信じて試したところ無事に動作しました。
故障・破損のリスク
細かい電子部品が集まってできた部品もあり、それを扱うのに自信がない方にはこの方法は得策ではないでしょう。
(免責事項:組み立ては自己責任で行ってください。この記事によって生じた損害については責任を負いません。)
フィラメントのホルダーは別途用意する必要がある
本来のAMS Liteはホルダーも内蔵していますが、上に挙げた3Dモデルにはそれがありません。しかしこれは逆に考えるとメリットともいえます。というのは、AMS Liteには防湿機能がないので、防湿機能を備えた箱を別途用意する方にとっては、この内蔵しているホルダーが無駄な存在になってしまうので、その分のスペースを省けると言う面においてはメリットともとれるでしょう。
自分は以下のブログを参考にしてドライボックスを自作しました!
以上のデメリットを踏まえた上で、それでも出費を抑えたい方にはこの方法が一番おすすめだと考えています!
まとめ
いかがだったでしょうか?
最初からコンボを買っておけばこんな思いをすることがなかったのですが、「どうせいらないだろう」という考えで本体のみを購入したら、ネットで見かけるマルチカラーの作品に魅了されて手を出したくなってしまいました。。
同じような悩みを抱えている方々の参考になれば幸いです!
それでは素敵な3Dプリンターライフを!
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